2014年3月15日

Filed under: blog — admin @ 6:58 PM

今、ポルトガルにいる。四国の地震のことでいろんな方から心配して頂いたが、
悪運強く、地球の裏側でそのニュースを知った。

ポルトガル語など全くわからず旅に出たが、英語と身振りと予想でなんとかあてもない旅を続けている。
旅先で覚えたその土地の言葉を使うことはとても楽しい。
取れたての新鮮な果実から作るフレッシュジュースのようなことば。
あるいは、小津安二郎の映画のタイトルのような懐かしい響きがする。
Bom dia!(ボンディア 「おはよう」)

リスボン(正式にはリスボア)から東へ出て、スペイン国境近くの村Momsaraz(モンサラージュ)に来た。小高い丘の上、城壁に囲まれてある村で、人口はおそらく何百人だと思う。

夜、地元のBarに行く。FCポルトとナポリの試合(欧州リーグ)で盛り上がっていた。
客は土地の人ばかり。いつもの顔なじみだけ。

「この村で生まれこの村から出ることなく死んでいく人もいる 」そうだ。

そういえば、村の裏手に墓があった。静かで、そこから遠く広がる平原を見渡せる位置にあり、毎日陽の当たるとても素敵な墓だ。
こんな墓なら入りたいと思った。墓を素晴らしいと思うなんて人生ではじめてだ。

この村の人達の生き方は素朴そのものだと思う。
Barにいる人たちを見ていると、とてもシンプルに人生を楽しんでいるのがわかる。
いったい、いつ僕はシンプルであることを楽しむことができるようになれるのだろう?

翌日、Monsarazからスペイン国境に沿って車で北へ行く。
行き先は未定。ナビもない。1枚の地図だけを頼りに初めての道を、
おそらくは一回限りの道をただひたすらレンタカーで走る。
プジョーの左ハンドルのマニュアルで。

またいつか、Monsarazに戻ってきたいと思う。
その時は、今の自分とは少しだけ違っていられたらとも思う。
たぶん、今でも旅ということの価値を信じているのだ。
ポルトガルに来る前に読んだ、On the Road(Jack Kerouac 邦題は『路上』)の一節を
何度も何度も思い出しながらハンドルを切っている。

“By God,I gotta come back and see what else will happen!”
なんだこのザマは!今度、ここに来る時は、きっと違った自分になっているから!


高知や四国の人達ができるだけ無事でいてくれたらと願っている。

3.14.2014

To Hisatake

…I’m still a child.